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共有者が未成年者だった場合の借り換えローン

共有者が未成年者だった場合の借り換えローン

不動産担保ローンに限らず20歳未満の未成年者への単独融資は、特殊な例外を除いて基本的には禁止されていますが、所有不動産の持ち分共有者が未成年者だった場合の不動産担保ローンは融資利用可能なのかという担保ローン相談やお問い合わせがありますので融資事例を交えながら解説していきます。

未成年者が相続や生前贈与等で不動産を所有することに年齢制限は設けられておらず、未成年者が単独で不動産を所有、若しくは共有持ち分で親族と共同所有していることがあります。
しかし未成年者が所有不動産を担保に単独で融資利用する事は、未成年者の意思能力や返済能力不足で現実的に不可能ですし、成人している親族の共有者として連帯保証契約を締結することも意思能力の観点から不可能です。

未成年者を不動産担保ローンの当事者として契約させるには法定代理人か特別代理人の許可が必要になりますが、裁判所が代理人の選定をするのに相当な日数を要しますのでノンバンクはお客様の急な資金需要に応じられません。
共有持ち分の共有者が未成年者だった場合は、未成年者の持ち分を除いた不動産担保持ち分融資をお勧めします。

未成年者が成人するまでは不動産担保持ち分ローンを融資利用していただいて、未成年者が成人したタイミングで所有権融資での不動産担保ローンに借り換えるという担保融資方法もあります。
担保不動産の共有者が18歳の未成年者であれば、10年の元利均等返済方式の最初の2年間は不動産担保持ち分ローンを利用し、未成年者が20歳を超えて成人した2年後に所有権融資による不動産担保ローンに借り換えて貸出金利も低金利に変更、資金需要があれば増額融資も可能となります。

未成年者を不動産担保ローンの当事者にするには様々なハードルをクリアしなければならず、裁判所経由の代理人選定等の時間的拘束も長いです。
迅速な資金需要にも対応可能なローン会社の不動産担保持ち分ローンを有効活用して、未成年者が成人した後は所有権融資による低金利な不動産担保ローン借り換えを検討しましょう。

気になる事例VOL・203 は東京都昭島市在住の増田様。45歳の男性で、昭島市内で日用雑貨販売店を営む個人自営業者の方です。
2年前に借り入れた不動産担保持ち分ローンから、成人した共有者を連帯保証人とした所有権による不動産担保ローンへの借り換え資金、事業運転資金として20年長期返済型、元利均等返済方式で1000万円の不動産担保融資希望です。

不動産担保ローン審査対象物件は土地30坪、建物木造2階建てで平成8年新築です。
増田様ご家族が居住用不動産として現在利用中です。
2年前に借り入れたノンバンクA社の不動産担保持ち分ローンが第1根抵当権設定されていて、融資金残債務は500万円あります。返済延滞や税金未納はありません。

不動産担保ローン審査対象物件は東京都昭島市中神町、JR青梅線中神駅より徒歩で約10分の第2種中高層住居専用地域に位置し、近隣の不動産売買取引相場は平均して坪60~65万円前後です。
中神駅近辺は中小スーパーやドラッグストア、大小商店が軒を連ねていて買い物等の住環境は良好です。
交通アクセスもJR青梅線からJR中央線に乗り入れ可能、西武拝島線も利用可能です。
担保査定としては一般的な住宅地です。
よって土地坪数30坪、土地坪単価60万円、総額1800万円と不動産担保査定評価しました。
ノンバンクA社の持ち分根抵当権融資金残債務500万円を一括返済して、第1抵当順位から所有権融資による1000万円の不動産担保ローンを融資実行しても不動産担保融資掛け目5割強と融資上限金額以内で問題ありません。

2年前にノンバンクA社から不動産担保持ち分ローンを融資利用した増田様は、当初18歳だった共有者である未成年者の息子が成人したため、息子の協力を得て所有権融資による不動産担保借り換えローンを検討します。ノンバンクA社に持ち分融資から所有権融資に変更するので貸出金利の見直しや融資金の増額を打診しますが、融資担当者から融資金増額は可能だが貸出金利は若干しか金利を下げられないと告げられたため、他のローン会社に低金利の不動産担保借り換えローンを融資相談します。ローン会社B社から貸出金利は低金利で融資可能な事、融資金の増額も問題ない事、長期返済が可能な事等を事前机上審査段階で提案されたため、増田様はローン会社B社への不動産担保借り換えを決定します。不動産担保現地調査、担保融資必要書類提出、社内融資稟議可決、金銭消費貸借契約を経て、融資金額1000万円、貸出金利5,3%、返済年数20年、毎月々6万7000円お支払い、返済総額1624万円という内容の不動産担保ローンが融資実行となりました。
共有者が未成年者だった場合の借り換えローンに関してのまとめです。

・未成年者が単独で不動産所有、若しくは共有持ち分で所有していることがあるが、未成年者が単独で不動産担保融資利用することは未成年者の意思能力や返済能力不足が理由で不可能だし、成人している親族の共有者として連帯保証契約を締結することも意思能力の観点から不可能。
・未成年者を不動産担保ローンの当事者として契約させるには法定代理人か特別代理人の許可が必要になるが、裁判所が代理人選定するのに相当日数を要するのでノンバンクはお客様の急な資金需要に応えられない。
・共有持ち分の共有者が未成年だった場合は、未成年者の持ち分を除いた不動産担保持ち分ローンがお勧めだし、未成年者が成人した後に所有権融資での不動産担保ローンに借り換えも可能。



監修
株式会社ABCサニー代表取締役
貸金業務取扱主任者
秋山容吉

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